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九州一周を思い立ったもうひとつの理由


私の愛艇ボストンホラー17モントーク。アメリカ生まれの小型ユーティリティボートだ。大型客船の上陸用ボートなどとしても使われている不沈構造の船である

 






天草にはこんな島がいっぱい。ボートで無人島に乗りつけてサバイバルキャンプなんて楽しみ方も簡単にできる

 

 18年ぶりに東京を離れ、九州・熊本の故郷にUターンすることを最終的に思い切れた理由のひとつに、天草の海の存在があった。

  有明海、不知火海という2つの内海を持つこの海域は、ボートで遊ぶには最適の環境。波はないし、魚影は濃いし、島もたくさんある。小型のボートでも十分に海の遊びを満喫できるロケーションなのだ。
  帰る前からボーティングのプランばかりが先行して、ひとりニヤニヤしたりしていた。

 帰郷から1年間は無人島キャンプや海水浴、釣りなどに没頭。
  愛艇ボストンホエラー17モントークで、天草中の海を走り回った。

 ふと、周囲のボートを見て気付いた事があった。天草にはわずか半径5キロほどの範囲に12ものマリーナがあるのだが、保管されているボートのサイズは総じて小さい。
  前述のように、小さくても遊べるからボートが身近なものになっているという事なのだが、そのせいもあってかどうも皆さんの行動範囲が狭いのである。

  マリーナの目の前の真珠筏などに係留して、ダゴチン釣り(泥団子でオキアミ包んだエサでチヌ/クロダイを釣る釣法)などを優雅になさっている。
  それはそれでいいのだが、個人的にはもっと他にも遊び方があるような気がしてならなかった。せっかく、小型のボートでも遠くまでいける環境にいるのに。もったいない。もっと色々遊んでみましょうよ。
  余計なお世話かも知れないけど。

 小型艇でどこまで遊べるか試してみたい気持ちもあった。どこまで行けるか試してみたかった。
  ロングクルージングは、大型のキャビン付きクルーザーでなければできないことなのか。キャビンのないセンターコンソール艇だって、テントを積んでいけば可能なんじゃないのか。

  そんなことを夜中に考えながら、九州一周を思いついた。友達にも公言して回った。
  一緒に同行してくれる相棒も決まった。アウトドア仲間の高橋大介カメラマンである。
  もう、引っ込みがつかなくなった。
(つづく)


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