場所探しと平行して、小屋の設計図を作ることにした。
ただ、小屋とはいえ漠然と想像はつくものの、具体的にどんな構造で、どのくらいの材料がどれだけいるなんてことは皆目見当がつかない。
そこで、幼馴染みの一級建築士に設計を依頼することにした。設計料は出世払いの催促なしである。
僕が出したリクエストは、
1、8畳くらいの広さがあって
2、ちょっと広るめのデッキがあって
3、高床式で湿気の少ない造り
という欲のないもの。
友達は3日後には、図面を抱えて現れた。
「随分、立派だなあ」
「これでも柱なんかは最低限の太さにしてあるし、構造上も倒れん程度たい」
「こんなの本当に自分で作れるかなあ」
「壁や床の材料は別にして、全体の枠組みに使うもんだけは、プレカットしてもらってた方がよかろうね」
「プレカットって、そんなことまで製材所に頼んでたら、高くつくだろう」
「まあね」
「これだけ頼んで、材料費はどのくらいかかる?」
「40〜50万ってとこかな」
「そ、そんなに!」
そんな予算はどこにもない、全くない…。
さてさて、立派な設計図ができたはいいが、これをいかに安く、できれば廃材や間伐材などをうまく利用して、限りなくタダに近い金額で完成にこぎつけるように算段しなければいけない。
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▲正面からみたところ
▲後ろからみたところ
▲上からみたところ
設計:乙丸設計事務所
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