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殻付きで買って食べるのが、佐世保流。
写真提供/佐世保市役所観光課

冬の必須食材 その4
牡蠣王国 佐世保


極上の牡蠣を育てる九十九島。風光明美な景勝
地としても有名だ

写真提供/佐世保市役所観光課


■取材協力・写真提供
佐世保市役所観光課(写真提供) http://www.city.sasebo.nagasaki.jp/



 「海のミルク」と呼ばれ、ミネラルやグリコーゲンがたっぷりと詰まった、栄養満点の海の幸「牡蠣」。 11月〜3月にかけてが、身も大きくなり、一番おいしく食べられる時期だ。
 しかし、九州に牡蠣の名産地なんかあるのか? なんて思う方も多いはず。
 それがあるのだ、長崎県佐世保市九十九島(くじゅうくしま)に。 全国的に有名なのは、広島県や宮城県。しかし、実は長崎県も隠れたカキの名産地なのである。

 長崎県佐世保市九十九島。多島海として有名なエリアだが、実際には99ではなく約208もの島が点在している。この海で牡蠣養殖がスタートしたのが、 昭和30年代。宮城から仕入れた種がその始まりだった。入り組んだリアス式海岸の地形と、早い潮流、干満の差の激しさが豊富なプランクトンを育み、牡蠣がそれを餌として元気に成長。九十九島にある恵まれた自然環境が、おいしい牡蠣を育てることになったのだ。

 九十九島産の牡蠣の特徴は、小振りながらも、凝縮された甘さを持つ所にある。佐世保市役所観光課鬼山さんによると 「広島や宮城の牡蠣は大きいもので20cmになるものがあるそうです。九十九島のは大きいものでも15cmくらいなんです」とのこと。また、ある飲食店企業が、全国の牡蠣を食べ比べた上で、九十九島産が一番おいしいと判断。「九十九島カキフライ」と銘打って全国販売を開始したというエピソードもある。

 当然、地元の人も良く食べる。
 牡蠣の調理法は、生、焼き、フライなどをはじめ、実に300以上のレシピあるとか。
「私は、生牡蠣に大分県九重町産のケチャップをつけて食べるのが好きですね。意外といけるんですよ」という鬼山さん。さすが、地元の人は自己流の食べ方も持ってらっしゃる。しかも、九十九島産の牡蠣を取り扱う飲食店は150店鋪を超える。さらには長崎県のタウン誌も別 冊を発行して特集するほど、親しまれている食材なのだ。
「2003年の2月8〜9日には、西海パールシーリゾートでカキまつりも行われます。コンテナいっぱいの牡蠣を自分たちで焼いて食べられるんですよ」 と鬼山さん。こちらにも、ぜひ足を運んでみたいものだ。
 では、地元ではどこで新鮮な牡蠣を手に入れられるのか? 鬼山さんを始め、地元の人たちは殻付きの牡蠣を購入することも多いとか。
「新鮮な牡蠣は戸尾(とのう)市場で、手に入れることができますよ」 と鬼山さん。市場の中では、本田かまぼこ店が多く扱っているそうだ。





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