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写真提供/佐賀県芦刈町
もちろん、立派な食材です


有明海には、ムツゴロウをはじめ、ワラスボやエツなど全国でも珍しい、希少な生物たちが生息する

 

ムツゴロウの蒲焼き。見た目はグロテスクだが、夏バテに効果 がある




■取材協力・写真提供
佐賀県芦刈町
http://www.saganet.ne.jp/
ashikari/index.html

佐賀県川副町
http://www.saganet.ne.jp/
kawasoe/index.html

 ムツゴロウといえば、有明海のシンボルともいえる、硬骨魚網スズキ目ハゼ亜目ハゼ科の魚。愛嬌のある独特のシルエットもつかわいい。
  体長は20cmほどで、小骨が多く、地元では蒲焼きや煮付けなど、甘辛の味付けで食されることが多い。佐賀県ではご飯にも、お酒の肴にもぴったりの食材として親しまれている。

 日本では、有明海と八代海の一部にしか生息しておらず、国外では、朝鮮半島や中国湾岸、台湾の干潟で見ることができるそうだ。
 有明海の台名詞的な存在だが、九州の人が一般的に食べているかといえば、そうでもない。
 日常的に食されているのは、漁獲される有明海に面する佐賀県の鹿島市や川副町など一部の地域のみ。ちなみに、有明海に面 する芦刈町は、干潟保護区に指定されており、禁漁区になっているため、食すことはあっても、漁は行わない。

「川副町の人たちは、盆に食ぶることが多かですね」
  川副町役場の吉富さんによると、ムツゴロウは、旬である8月〜9月頃によく食べるそうだ。ムツゴロウ料理は、盆時期には食卓に欠かせない一品なのだ。
 1匹の価格は50〜60円で、100gだと500円〜600円程度。スーパーや物産館などで手に入れることができる。お年寄りは生で購入し、家で料理する人が多いそうだ。
  しかし、最近では、塩焼きや蒲焼きの状態で売られていることがほとんど。

 ムツゴロウ漁は、「潟スキー」という、特別な道具に乗って行われる。
 潟スキーは、木の板で作られており、漁師が片膝を板に乗せ、片方の足で干潟を蹴って走る。干潮時、地上に現れたムツゴロウを、6本針で引っ掛けて釣る。まさに職人技ともいえる漁法である。





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