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写真提供/宮崎県
え、日向じゃないの?


地鶏のさしみは、絞めてから1日以内がおいしくいただける。「えびの地頭鶏」では全国発送も行っている。一羽当たりのお値段は、2500円ほど。通 常のブロイラーの3〜4倍のお値段也

 

 

 


宮崎では、もも肉を炭火で豪快に焼いて、ぶつ切りにして食べる店が多いようだ。私が一度取材したお店は、メインメニューがもも焼きしかなかった

 

 

 




■取材協力・写真提供
宮崎県庁(写真提供)

えびの地頭鶏
小林市大字西小林
Tel. 0984-27-0336

 今回は、「宮崎地鶏」。
 地鶏と言えば、ブロイラーと違い、こりこりとした歯ごたえのある食感が特徴の鶏肉として、炭火や刺身など全国で食されている。
 実は、わたくし、ずーっと宮崎地鶏のことを「日向地鶏」といっしょにして考えていました。
 しかし、本来のところはちょっと違うようです。

「日向地鶏は、宮崎の地鶏ではありません」
「え?」
「なぜ日向と呼ばれているのかわかりませんが、宮崎県が地鶏として認めているのは宮崎地鶏だけです」

 日向地鶏の取材をしようとして、宮崎県農政水産部農業経済課に尋ねたときに返ってきた答え。日向と名が付くから宮崎県産だと安易に思い込んでいた僕。違ったんですね。
 では、宮崎地鶏とはどんな鶏なんだろうか。
 そのむかし、農家が島津藩の地頭職に献上していた鶏が「地頭鶏」 と呼ばれるようになり、これが宮崎地鶏の由来とされているそうだ。
 現在は、その地頭鶏を交配し、 改良したものを宮崎県畜産試験場川南支場が、 1991年から 「新しい品種の鶏」 「みやざき地鶏」 として誕生させ、県が認める地鶏としている。
 県下では、「えびの地頭鶏」が大手として生産しているそうだ。

「宮崎地鶏は、生産に時間がかかるから、飼育頭数も少ないんですよ」
 宮崎県訛りで、話を聞かせてくれたえびの地頭鶏社長、鬼目さんは宮崎地鶏をはじめ、ブロイラーも生産する畜産家だ。
 鬼目さんのファームでは、ブロイラーを170万羽生産している。対して、宮崎地鶏は1万羽ほど。ブロイラーの数だけでも圧倒されてしまうが、宮崎地鶏の飼育数の少なさからみて、手間ひまがかかっていることは伺える。

 農林水産省の取り決めによると、地鶏の定義は“明治時代より日本国内に定着していた鶏”のこと。また。屋外で地面 を自由に運動でき、孵化後80日間飼育されたもの。
 対するブロイラーはいわゆる「若鶏」で、約50日で出荷できるニワトリの品種を指すのだそうだ。

 宮崎地鶏は、放し飼いで育てられる上に、米ぬかや虫など、飼料にもこだわっているため、生産できる数が少ないのだとか。
  その分、脂身もさっぱりとした旨味のある肉になる。
「胸肉は刺身、もも肉は塩だけで味付けした塩焼きがおすすめですね」
 宮崎の地鶏料理は、全国でも有名。
「お客さんの7割は地元。やっぱり、好きなんだね」
 宮崎地鶏料理を食べられるお店を紹介してもらった。どちらも、地鶏生産者から卸した地鶏を使用しているので、本物の地鶏料理を味わえることは間違いない。 機会があればぜひ。

■山地どりの店「ぐんけい」
宮崎市花ヶ島町観音免887
Tel. 0985-25-8699)

■ 居心地屋「やまぢ」
宮崎市中央通8-22 エビスビル1F
Tel. 0985-38-6567





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