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写真提供/ 佐賀関役場
今や全国区の高級大衆魚


「陽が白む頃」。これが、大漁のキーワード。地元の漁師さんは太陽が朝焼けに昇りはじめる頃を狙い、漁を開始するそうだ。「これが読めん奴は、佐賀関で漁師をやっていけん」と紀野さん。

 

 

 


丁寧に木箱詰めされた関あじ、関さば。関あじの一番の旬は夏、関さばは2月なのだそうだ




関さば、関あじは商標登録されている。しっぽに付いているタグが、本物の証。
豊予海峡で釣れても、水揚げされた港が違えば、それは関さばとはみなされない


■取材協力・写真提供
佐賀関町役場
http://www.town.saganoseki.oita.jp/

大分県漁協佐賀関支店
 関さば、関あじといえば、今や全国区の高級魚として有名だ。
 しかし、関さばがメジャーになったのはほんの10年くらい前のことのらしい。
 どうしてこれほどまでに有名になれたのか?
 なんで、美味しいのか? 佐賀関町役場に尋ねてみた。

「約10年ほど前に、漁協と役場が協力して全国に売り出したことがきっかけですね」 と語ってくれたのは、水産課の日高さん。
「昔は安かったんですけどね、今では地元とはいえ、関あじ、関さばは高嶺の花ですよ」
 漁協にも話を聞いてみることにした。

「漁師さんたちの収入安定を目的としたキャンペーンの一環だったんです」
 佐賀関漁協の支店長岡本さんは昔を振り返える。
 美味しいが、売れない。当時から、関ものとして、関あじは地元では有名な魚であった。しかし、さばは仲買いを通 して売り出すと、他のさばと扱いが同じにされ、取引きの価格は1本100円〜200円ほどだったという。

 全国キャンペーンが成功し、口コミやマスコミを通じて、関さばの人気は不動のものになっていった。  しかし、キャンペーンをうっても、ほんとに美味しくなければ、売れないはずだ。事実、多くの消費者にその味が認められたからこそ、ブランド化に成功したのである。
 であれば、味の秘密はどこにあるんだろうか?
 岡本さんは、地元の漁師さんを紹介してくれた。
 佐賀関で漁をして14年。それ以前は遠洋漁業をしていたという紀野さんである。そのキャリアは50年。

「関さばはなんで美味しいんですか?」
「瀬の早い豊予海峡で育ったさばやあじは、身が締っとる。しかも、同じ海峡に生息する生物を餌にするから、もっとうまくなるんじゃ」
 なるほど。でも、それは有名な話。他になにか理由はないのだろうか?

「魚の扱い方が違う。1本釣りで丁寧に釣り上げて、生きたまま、港に持って帰る。絞める時も一気にやって、身を壊さんようにするからな」
 佐賀関の漁師さんたちは、獲れた魚を地元漁協を通じて売っている。仲買いさん任せにしない分、自分達で獲った魚の品質保持には細心の注意を払っているのである。
 これが、おいしい関さば、関あじの秘密みたいだ。
 現在、関さばは1匹500〜600gで3000円ほどで取り引きされている。地方発送も行っているが、個人注文ではなかなか手に入らないほど、漁獲量 は少ないようだ。

 そんな、稀少な関さばを2000円で食べられる店がある。大分県漁協佐賀関支店に隣接する「関の漁場」では、その日とれた関さばを市場から直送。新鮮な関さばの刺身を食べることができるのだ。
 この、関の漁場に行って関さばを食べたことがある人。できれば5名。ぜひ、ご一報を。当コンテンツ担当者が現地取材に行って参ります。けっして、単純な食欲から行っているわけではありません。




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