枝打ちロボ |
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一見すると、何に使う道具かはさっぱりわかりませんね。
これは、枝打ち専用の道具で、通称“枝打ちロボ”。 ガソリンエンジンを原動力とし、チェーンソーと、木を昇降するためのタイヤが装備されています。 機体は、俯瞰で見るとドーナッツ状になっています。使用方法は、木に巻き付け、エンジンを始動。後はリモコンで操作し、木を登らせながら、余分な枝を落としていくのです。 安藤さんによると、これを使う時点では、木は出荷間近の状態にあるとか。出荷する木は、枝の生え口である、“節”が目立たないことが求められます。 しかし、節を目立たせないようにするには、切り口のするどい刃物で丁寧に枝の根元を切り落とさなくてはなりません。一番適しているのは、前号で紹介した「スプリングカッター」だそうです。チェーンソーでは、切り口が荒く、枝打ちには適していない道具なのです。 そこで、枝打ちロボの役目は、すでに枝打ちの必要がなくなった木の体裁をよくするために用いることが多いのだそうです。 安藤さん曰く「登っている最中に燃料が切れると大変」なのだとか。 枝打ち中に燃料がきれると、ロボは当然身動きがとれなくなってしまいます。その場合、操作者が木に登り、ロボを下ろしてあげなくてはいけません。地上からケーブルが命綱のように付けられていますが、下ろすにはそれなりの手順というものが必要なようです。 ハイテク機械かと思いきや、案外お茶目な弱点をもつ道具ですね。 |
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安藤さんの暮らし
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